中学受験が終わると、お子さまに英語の勉強を頑張ってほしくなりますが悩みも発生します。
このような親御さまにピッタリの記事です。
英単語はカードを使うと、覚えるべき単語のみを徹底的に反復できるので効率よく覚えられます。
実際にうちの子は、人気アプリAnkiを使っても覚えられませんでしたが、英単語カードで学習した結果、英語が得意になり高1で英語検定準1級に合格したり、東京大学に現役合格したりできました。
これまでいろいろな単語帳を試したり、英語の専門塾に通っても、なかなか覚えられなかった英単語難民の方も、このページの方法で英単語の定着を実感できるようになります。
英単語カードでの覚え方と自作カードの作り方を解説します。
お子さまが英単語を覚えられないなら、親が手伝おう
単語帳やアプリではなかなか覚えられない理由
単語帳での学習や各種アプリを使用する方法で、スラスラと覚えられる子も多いので否定する目的はないです。
ただ、うちの子には合わなかったので、その理由を説明します。
英単語専用の本(単語帳)
英単語の本で単語を覚えるときに、チェックシートを使ったり、ページを折って意味を隠したりしますが、全ての単語を同じペースで覚えられるわけではありません。
覚えてない単語のみを繰り返して覚えたいのに、覚えた単語も視界に入ってしまい、効率が悪くなります。
覚えた単語をマジックで黒塗りして消す人もいますが、時間を空けて復習するときにまた買うことになるので、塗ったことを後悔するでしょう。
英単語の各種アプリ
有名な英単語帳は、公式のアプリも販売されているので、音声も同時に流れるので本のみの学習より優れています。
しかし、覚えた単語と、覚えていない単語を記憶できないものが多く、分けることができません。
英単語の暗記に人気があるAnkiアプリは、覚えていない具合をレベル分けで記録して、復習のタイミングも管理してくれます。このアプリを使いこなせる子はラクラク単語を覚えられるそうですが、うちの子には合いませんでした。
できない単語はその時に何週もしたいのに、できなかったのと、すき間時間に自らスマホを開いて単語を進めるとか高度な自主性を求められるアプリだったからです。
今日は単語はやったの?と声掛け管理を頑張りましたが、続きませんでした。
英単語カード学習をなるべく親が手伝うべき理由
親がカードをかざして、お子さまに日本語を答えてもらうと、覚えた単語と覚えてない単語を正確に分けることができるからです。
お子さまが一人で単語学習をすると、できた単語とできない単語の仕分けがなかなか正確にできないんです。
試しに覚えたと言っている単語について、日本語訳を聞いてみてください。覚えてない単語が期待より多いですよ。
知らない単語が8割くらいあり、いままで何をしていたのか!と怒りたくなりますが、これはお子さまの努力不足ではありません。
英文法ならステップアップを実感して勉強ができますが、英単語は効果が分かりにくいし、楽しくないし、疲れてつらいのです。
英単語は、一人で覚えられるシロモノではありません。
親が手伝うなんて、やりすぎだ…と思う方もいるでしょう。
しかし、これまでと同じやり方でお子さまが英単語を覚えられなかったなら、試してみてください。
英単語カードを使うと、反復して覚えやすい
紙の単語カードを使うと英単語が覚えられる理由
単語帳を替えたりアプリを替えたり、いろいろと試して合わなかった結果、たどり着いたのが紙の単語カードの学習です。
英単語カードの学習にはメリットしかありません。うちの子は、これ以上効率がいい方法はないと言っています。
発音やアクセントは、発音記号で覚るられるので音声を聞かなくても大丈夫なしくみです。
メリット1 知ってる単語と知らない単語をスッキリ分けられる
新規の英単語帳をチェックすると、初めから知ってた単語と知らなかった単語に分けられます。
知らなかった単語に絞って学習をするべきですが、単語帳だと消すことはできないし、アプリ内でも消去することはできず、知っている単語もそこに残り視界に入ってしまい邪魔です。
ところが紙の英単語カードなら、知ってる単語はやらなくていいので、完全にわけて一旦遠くに片づけることが可能。
これから覚えるべき、知らない単語のみに集中して学習ができます。
メリット2 できない単語のみを覚えるまで繰り返せる
一日に50個の単語を覚える場合、覚えやすい単語と、何周してもなかなか覚えられない単語に分かれます。
何層にも細かく分かれ、一日に50個の単語を覚えるまでのステップは次の通りです。
この時点で、覚えるまで何回も見ることになる
また何回も見る
また何回も見る
全部覚えるまで
そのカードは一日で50回くらい見たかも
うちの子は算数が苦手でしたが、単語暗記の短期記憶力は高いほうです。
それでも、新規に50個の単語を覚えるには、このくらいの繰り返しが必要で、小休憩を取りながら60分以上かかっていました。
英単語の暗記にはこれほど時間がかかりますが、時間をかけて覚える価値が高いのでぜひ時間を費やしてください。
単語によっては1日に50回見たいので、アプリでなく紙の単語カードが最適で便利なのです。
メリット3 スマホ画面より目に優しく、記憶に残りやすい
木から作られる自然由来の紙に触れ、生産者さんの顔が浮かぶカードを見るほうが目と心に優しいからです。
アプリで英単語を覚える場合は、スマホ画面などを長時間見るので、目が疲れて肩が凝るし視力も下がりそうですよね。
うちの子は、アプリ学習が合わなかったおかげか、大学生になっても両目の視力が裸眼で1.5あります。
電子書籍よりも紙の本が記憶の定着につながりやすいというデータがあるので、単語の暗記についても紙の単語カードのほうが記憶に残りやすいと言えるでしょう。
英単語カードを学習するときの親のサポート方法
英単語学習の全体の流れから理解する 4ステップ
標準的な英単語帳2000語の学習をする場合
- 知っている単語と知らない単語を分けるため
- この時点では覚えようとしなくていい。仕分けをするだけ。
- 親が紙芝居のようにめくりながら、お子さまに日本語を言ってもらう
- 日本語の意味は、2-3種類書いてありますが、代表的なもの1個を答えればよい
- 完全に一致しなくても、ほぼ同じような意味なら分かっていると判断
- この時点で知っていた単語は長期記憶化しているとみなし、別に分けて1軍保管。 捨てないでください。
学習方法は、このあとで詳しく解説します
1周目は3か月くらいかかりますが、ここで覚えきった単語は中期記憶化したとみなし、1軍とは分けて2軍で保管。
反復する方法は、このあとで詳しく解説します
2周目からは、知らない単語が減り、再度覚えなおす時間も早くなるので安心してください。
英単語学習に終わりはありません。覚えてもどんどん忘れていくからです。
入試や資格試験で単語の暗記数をピークの状態にするため、少し前からすべての単語の総チェックをおすすめします。
英語学習は、英単語→英文法→その他分野の順番が推奨されるので、受験直前になっても英単語など勉強していては合格できないと敬遠されがちです。
しかし、うちの子は大学入試直前の1月に久しぶりに英単語と熟語のチェックをしたら、できないカードが2000枚以上ありました。
「英単語なんて今更やる時間がない!」と論争になりましたが、その時に覚えなおしたから合格できたと思います。
以前に覚えたものなので、短時間で覚えなおせたし、昨日覚えた単語がリスニングに3個出てきた!などと日々の過去問で効果を実感できたからです。
自信がないなら、入試直前でも英単語のやり直しを強くおすすめ。
入試直前こそ、短時間で得点を伸ばすには英単語暗記しかないでしょう。
一日分の単語は当日のうちに一旦は覚えるようにする
始めに伝えますが、一日頑張って英単語を覚えても、次の日にチェックすると半分くらい忘れています。
がっかりしますが、ほとんどの子が同じなので知っておきましょう。
しかし日々の積み重ねが大事なので、なるべく毎日同じ数の単語をその日のうちに覚えきるようにしてください。
できなかった単語を新規に一日50個ずつ覚える場合の学習の3ステップ(単語カードの作り方は後で解説)
- 手元にあるのは、仕分けされており全てが知らない単語なので、暗記からのスタート
- カード裏の日本語を見ながら、1枚に時間をかけずに日本語訳の代表的な意味のみを覚えます
- 派生語や発音記号などは、繰り返してるうちに目に入るので意識しなくて大丈夫
- フラッシュカードのように自分でスラスラとめくれるようになるまで繰り返すので、この時に何回も見ることになります。初めから反復ができるしくみ♪
- 30分くらいかかります(親は休憩)
- 仕分けをした時と同じように、できる単語とできない単語に分けます(親の出番)
- できた単語も、まだ短期記憶なので分けて保管しなくていいです
- できなかった単語はSTEP1と同じ方法で、何度も見て覚えなおしをする(親は休憩)
- STEP2を4周か5週すると、ほとんど覚えられます
- 不安な単語が残っても、次のにまた復習するので、心配しないでください。最大5周くらいで終了しましょう。
中期記憶を目指し、まずは1周する
仕分けにより、単語帳2000単語のうち知らない単語が1800個あった場合、新規の単語を50個ずつ消化すると約40日で1周できる。
実際には、途中で定期テストがあったり、体調をくずしたりで毎日連続は難しいと思いますが、日数をかけすぎると初めのほうを忘れてしまいますので、70日以内に1周を目指してください。
- 上の方法で覚える
- 終わったら輪ゴムで束ねて付箋で日付を書いておく
- Bは昨日のAと同様に覚えて日付の付箋をはる
- Aはチェックから始め、できるまで新規と同じやり方で覚えなおす
- 昨日覚えたはずのAが半分できなくても、それが普通なので気にしないで
- BとAは混ぜないように輪ゴムとめ
- AとBはチェックから始め、できるまで新規と同じやり方で覚えなおす
- Aは3日目なので本日で終わり
- この日にまだできないAがあれば、Bに混ぜる足す
- CとBとAは混ぜないように輪ゴム
- Bは3日目なので本日で終わり
- 保管しているAと混ぜてしまってもよい。
- 毎日、続けられることが大事です。
- 休憩をしながら、最大2時間くらいで終了できる量に新規の単語数を調整してください
長期記憶にするために復習するサイクル
単語帳カードで1冊分の学習を終えると、学校の英語の授業や定期テストの対策はラクラクになるし、模試や資格試験にも良い影響が出るので達成感と満足感があるはずです。
しかし、1周だけでは中期記憶化しただけなので、残念ながらどんどん忘れていきます。
親のペースでよいので、そろそろ英単語やろうよ!と半年ごとくらいに声をかけて2週目以降も繰り返し、長期記憶化する英単語を増やしていきましょう。
英単語カード2周目以降のチェック方法
前回覚えたカードは章が混ざりあり、順番も乱れてる状態ですが、どうせ全部を覚えるので、並べ替えをせずそのまま使用します。
再び、親子でチェックをしてできない単語の抽出からやりましょう。
できた単語は長期記憶化したとみなし、1軍に混ぜて保管します。
うちの子やたいていの子は、また半分以上できなくなっていますが、そんなものです。できない単語についてはまた覚え直せばいいのです。
しかし、前に覚えたことがあるため、1周目より早く覚えますから安心してください。
【親が作る】覚えやすい英単語カードの作り方
このページでは、システム英単語を使ってカードを作ります。英検用など、他の単語帳についても、同じ方法で作れるので、参考にしてください。
システム英単語の素晴らしさと、単語本や製品の単語カードをそのまま使わない理由については、別のページで詳しくご案内をしています。
手書きでおもてに英単語を書き、うらに意味を書いてリングで止め、ポケットに入れて持ち歩く昭和スタイルの単語カードは使わないでください。
書き写すだけで疲れてしまいますし、覚えた気になってしまいます。昭和スタイルを勧めてくる学校の先生がいても、やめましょう。
令和の単語カードは、スキャナーやパソコンを利用して親が作ります。少し手間と時間がかかるからです。
このような単語カードを作りますよ♪
- 親が作成し、お子さまは覚えることのみに労力を使う
- スキャンしたデータをパソコンで貼り付けし、手書きはしない
- A6サイズのカードに、派生語や例文も掲載する
- リングでとめない。穴もあけない。
英単語カードの作り方 5ステップ
- 英単語の本を裁断して、スキャンして、PDFファイルに保存します
- STEP4までの詳しい操作方法は、「Gnoble化すればノートを使わないで解ける」のページ内「問題をスキャンして保存し、エクセルにコピペで貼り付ける方法 6ステップ」の章をご覧ください
- 英単語のデータを貼り付けやすくするように、原本に色や線のガイドをつけ、最後に消す
- 単語の番号も書いておきます。手入力をすると間違いやすいし、面倒なので、イコールや足し算の簡単な計算式をセットして自動的に反映させると便利です。
- A6サイズのカードを作りたいのですが、両面印刷がA5以上の場合、2単語ずつ掲載する
- ※A6両面印刷ができるなら、A6でつくると、裁断しなくてすむ
- あとで上下に裁断するので、ヘッダーとフッターにカード名の入力を忘れない
インクジェットプリンターで両面印刷をしても、裏移りせず、空中にかざしても透けない厚さが必要。
無駄に厚すぎても、保管に嵩張るし、カードが高額になる。
おすすめは、厚さ約0.18mm(官製はがきより少し薄い)の上質紙です
作ったカードは100枚くらいずつ輪ゴムで束ねて、たくさん必要なので100円ショップのA4ファイルケースに保管しましょう。
高級ブランド志向なら、リヒトラブでも売っています。
英単語カードに掲載する情報について
この記事ではシステム英単語を勧めていますが、学校で配られる指定の英単語帳がある場合はその1冊のみをやるほうが、負担なくおすすめです。
同じ単語帳をもう1冊購入して、英単語カードを作成しましょう。形式はシステム英単語と同様に作ります。
- カードの表には、英単語と発音記号
- カードの裏には、意味などその他の情報と例文
まとめ
英単語を覚えるのは時間がかかりますが、一度覚えてしまえば、英語の成績が上がり落ちにくくなります。
本やアプリを使っても、お子さまが一人で覚えられないときは、親が単語カードを作って手伝ってみましょう。
英語の資格試験に合格すると、親も合格の喜びや達成感を分かち合えるでしょう。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。