
幼児期から中学受験の準備なんて早すぎない?
そう思われる方もいるかもしれませんが、幼児期の絵本の読み聞かせは、中学受験の国語力UPに繋がるだけでなく、お子様の成長に様々な良い影響を与えてくれます。
早期教育には賛否両論ありますが、絵本の読み聞かせに否定的な意見はほとんどありませんので、安心して取り入れてください。
この記事では、中学受験を見据えて幼児期から国語力をUPしたい方に向けて、以下の内容を紹介します。
- 絵本の読み聞かせが国語力UPに効果的な理由
- 絵本の選び方や読み聞かせのコツ
- 読み聞かせで得られる驚くべき効果


よしみ
国語力を軽視で育てられたので、感情表現に乏しく育ち、苦労して生きてきました。
我が子の感情を豊かにするために、1000冊以上の読み聞かせを実行した結果、
学力アップにもつながり、難関中学を経て東京大学に進学。
うちの子は本から意欲的に知識を吸収する日々、幸せそうです。
なぜ幼児期の読み聞かせが中学受験に有効?
国語の読解問題が得意になる
中学受験の国語では、読解力、語彙力、表現力が大事。これらの能力は、幼児期の絵本の読み聞かせを通して、自然と身につけることができるのです。
絵本には、子供の語彙力を豊かにする美しい言葉や表現がたくさん詰まっています。また、物語を通して登場人物の気持ちを想像したり、情景を思い浮かべたりすることで、感情表現や想像力を養えました。



中学受験テキストに知らない言葉はほどんどなかったよ!
語彙力がアップする
絵本を通して、日常会話では使わない言葉や表現に触れることで、語彙が豊かになります。
子供どうしの会話でも、文字で覚えた言葉を自信を持って使えるので、積極的な性格形成にも影響しました。
中学受験の学習では、語彙専門の問題集が必要になりますが、スタートする前から知っている言葉が多いほど有利になるでしょう。
読解力がアップする
物語の展開を追うことで、文章を理解する力が養われます。
絵本にはページをめくるごとに、前後のつながりがあるので、因果関係をつかむことに慣れて、論理的な思考力が育つのです。
表現力がアップする
絵本に出てくる言葉や表現を真似ることで、表現力が豊かになります。
不安・怒り・困った・疲れたなどの負の感情伝えたいとき、言葉を知らないと「ムカつく」としか言えないかもしれません。
言葉を自由に使って気持ちを表現できるようになると、「〇〇だから寂しくなった」など、周りの人に自分を理解してもらえる機会が増えるので、お友達との関係にもトラブルが減ります。
中学受験の国語の問題は、原則として文章中の表現を使って解答をしますが、自分の言葉を補って記述する問題もあるので、言葉の引き出しが多ければ有利になるでしょう。



記述問題の部分点を取るのは得意になった
思考力・注意力がアップし、他の教科にも良い影響がある
国語以外の教科でも、問題文の出題意図をしっかり読み、理解してから解く必要があります。
じっくり考えることに慣れていないと、すぐに疲れてしまうので、練習をしないと上手くできません。
それにより、問題を読み飛ばす、勝手にすり替えるなどケアレスミスにつながります。
絵本を見るとき、お子さまなりになぜだろう?と考える習慣がつけば、算数の難問にもじっくり向き合える思考力が身につくでしょう。
絵本の選び方と読み聞かせのコツ
絵本の選び方
電子ブックより紙の本がおすすめの理由
- ①視力を守れる
-
テレビを近くで見ると目が悪くなると昔から言われていますので、もっと近くで見続けるタブレットなど、さらに良くありません。
うちの子は中学生以降にスマホの使用を始めましたが、幼児期はテレビから離れるように見せていただので、大学生の今でも1.5の視力をキープ。
読み聞かせ用の紙の本は図書館でも借りられますので、電子ブックより紙の本と考えましょう。
- ②五感を使って紙に慣れる体験をする
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紙の絵本は、紙の手触りやインクの匂い、ページをめくる感覚など、五感を通して楽しむことができます。
飛び出したり、めくったり、お子さまが遊びながら楽しめるしかけ絵本の良さも、電子ブックでタップするだけでは味わえません。
中学受験のテストもまだまだ紙で受験する時代が続きます。紙と親しくなっておけば損はありません。
うちの子本はともだち
- ③親子のスキンシップができる
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読み聞かせの際に、お子様を膝に乗せたり、ページを一緒にめくったりすることで、親子の温かい触れ合いが生まれます。
親が子供のために時間を作って本を読んであげることで、お子さまは「自分は愛されているんだ」と感じられるでしょう。
本を見るこどもとても大切にされている気分
お子さまが小さいうちは、感想を引き出すのは難しいです。
しかし、同じ絵本を見て面白い場面で笑ったり、緊張する場面で驚いたり、感情を共有すれば親子の絆を深めることができます。
- ④文字から感情や場面を読み取る集中力を養う
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電子ブックやYouTubeでは、分かりやすく顔の表情が変わったり、効果音に心情を支配されてしまいます。
その点、絵本は少ない絵や文からお子さまの想像力を補う必要がありますよね。
また、電子ブックの操作は子供にとって刺激が強いので、気に入ってしまうと、紙の本に物足りなさを感じてしまうでしょう。
そんなことで紙の本から離れてしまうのはもったいない。
電子ブックは、外出時など特別なときのみ使用して、紙の本のわき役にしておきましょう。
- ⑤本の内容が記憶に残りやすい
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電子ブックでも紙の絵本でも、メインストーリーの記憶には差が出ないそうです。
しかし、紙の絵本は視覚的な情報だけでなく、紙の触覚や嗅覚などの情報も同時に伝わります。
本を見るこどもアイスがたれて、本にシミができちゃった!甘い香りがする……
親に本を読んでもらったことや、その場面も一緒に記憶できるので、親のためにもおすすめです。
- ⑥愛着が湧きやすい
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お気に入りの絵本ができると、「これ読んで~」と持ってくるようになり、親もやりがいがわく。
絵本を大切に扱うことを教える機会も増えるし、物を大切にする心を育むことができます
- ⑦将来の思い出になる
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幼い頃に読んだ絵本は、お子様にとって大切な思い出になります。
親にとっても、お子さまに本を読んであげた時間はかけがえのない思い出となるのです。
よしみあのころが人生の黄金期だったなあ……
絵本ガイドを利用する
本屋さんや図書館にはたくさんの本がありますので、どれを選べばいいのか迷ってしまいます。
そこで、絵本ガイドで選ぶのがおすすめです。私は節約のために、絵本ガイドも図書館で借りていました。
絵本ガイドに掲載の絵本は、後で図書館の予約をするために、エクセルの表に入力していくと便利です。
借りた日や読んだ日の記録をつけることもできます。
ここで紹介するのは3冊のみですが、古いガイド本でも問題なく役に立つので、図書館でも探してみてください。
老舗絵本屋店主が選ぶ100冊の絵本ガイドです。
「楽しむこと」を大切にし、選び方、読み聞かせ方、年齢別のおすすめ、絵本の役割など、幼児教育に役立つ情報が満載。
評論ではなく、分かりやすい言葉で絵本の魅力を伝えます。
子供の将来の成功と幸福に不可欠な「非認知能力」を、絵本を通して育む方法を紹介しています。
忍耐力や思いやりなど、テストで測れない内面的な力を、親子で絵本を楽しみながら伸ばせる。
絵本の選び方、読み聞かせのコツ、親の心がけを解説。
0歳から7歳の子どもと親が楽しめる絵本300冊を紹介しています。
発達や興味に合わせて年齢別に厳選し、読み聞かせのコツや、子どもの心を育む選び方を解説。
「絵本と楽しむ手づくりおやつレシピ」も掲載です。
図書館の予約システムを利用する
絵本ガイドから読みたい本のリストを作ったら、図書館のWEB予約をしていきます。
図書館には何でもあるわけではないので、リストの7割くらいしか予約できませんが、それでも十分です。
自治体によって予約できる冊数と一度に借りられる冊数が異なりますが、一人の登録で10冊から20冊になります。
お子さまの分も登録ができるので、二人分を合わせると十分な冊数の貸し出しを受けられるでしょう。
紙芝居も借りられますよ。なかなか買わないと思うのでいいですよね。
図書館には、集団の読み聞かせ用に大型の絵本や紙芝居があります。
間違えて予約しても受け取りをキャンセルできますが、図書館に迷惑をかけるので本のサイズをよく確認して予約をかけましょう。
お子さまが特に気に入った本のみ購入する
絵本を置くスペースも限られるし高額なので、手元に残しておきたい名作や、お気に入りの絵本だけを購入するといいです。
私は、Amazonで中古絵本を購入していました。
ネズミくんのチョッキは文字が少ないので、読みやすく私が大好きでした。
どろんこハリーは、意外と文字が多く面倒だった。
世界中のしかけ絵本はサブスクが便利
図書館にはなかなかない、世界のしかけ絵本も手に入れたいなら、定期配送してくれるワールドライブラリーがあります。
お子さまの成長に合わせて毎月新しい絵本が自動的に届くので、選ぶ手間が省けますし、絵本が届くたびに、ちょっとワクワクできますね。


読み聞かせを続けるコツ
時間を決めて読み聞かせを習慣にする
- ①お父さんにも読んでもらう
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家にいる時間が長いお母さんがお子さまの教育にあたることが多いですが、家事もあるので時間が足りません。
お父さんの手が空いてるときは、絵本を渡して読んでもらいましょう。
お子さまと一緒に遊ぶのが苦手なお父さんでも、絵本の読み聞かせなら大丈夫。親子の温かい繋がりを育む貴重な時間になるでしょう。
- ②ルーティーンにしてしまう
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読み聞かせは、お子さまに読んでほしいと言われた日だけ読むとか、親に時間ができた日だけ読むとかはいけません。
予定に入れて、毎日必ず1冊読むようにします。
幼児用ドリルと同様に、チェックリストに入れてしまうと忘れません。
うちの子毎日たのむね
- ③夜は飲みに行ったりしない
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毎日決まった時間に読み聞かせをする習慣をつけても、お母さんの都合で飲みに行く日は中止となっては、お子さまに申し訳ありません。
飲み会で帰りが遅くなり、せっかくの習慣が崩れるくらいなら飲みに行きたくない!と自然と飲み会の価値を下げられるようになると、習慣が安定するばかりか家計の節約にもつながります。
- ④小学校受験のお子さまを意識する
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小学校受験の準備をしているお子さまは、ペーパーワークのほかにも、手先の訓練や行動の訓練など、総合的に鍛えています。
中学受験では将来的にライバルとなる存在なので、学力差を広げられないように、せめて絵本の読み聞かせくらいは毎日やりましょう。
うちの子置いてかないで……
本のページをめくるだけでもいい
絵本の読み聞かせを始めたばかりの頃は、字も読めないし、絵にしか興味を持たない場合もあります。
絵だけをみて、ページをめくりたがるなら好きにさせてあげましょう。
タブレットから離れて、紙の本に親しむことが大事なので、目的は十分に果たせています。
お子さまに成果を期待しない
親が頑張って時間を作り、お子さまに読み聞かせをすると成果を求めたくなりますが、小学校受験をしない幼児期はテストを受けないので成績など分かりやすいビフォーアフターの比較ができません。
読み聞かせの効果を収穫できるのは、小学校に入学してからになるでしょう。
子どもの教育に関心の高い親のみなさまは、お子さまにペーパーの勉強もさせて本も読むでしょうから、絵本の読み聞かせのみではなく両方の作用によって学力が上がると考えられています。
読書をしているから子どもの学力が高い(因果関係)のではなく、学力の高い子どもが読書をしているのにすぎない(相関関係)可能性があるのです。
引用元 「学力」の経済学/中室 牧子
親が疲れそうな本は避ける
絵本ガイドなどからタイトルだけを見て、図書館で予約をすると、絵本とは思えないような文字ばかりの本がたまにあります。
図書館で取り寄せ、せっかく借りたのだから、全て読まねばならないと頑張るとストレスになり続きません。
借りたら持ち帰る間に内容をチェックして、年齢に合わない本や親が気に入らない本は、返却してしまいましょう。
ねずみくんシリーズは、文字が少ないので私のお気に入りでした。
文字を覚えたら、ひとり読みへ移行する
市販の文字ドリル学習と並行して、数字やひらがなが読めるようになったら、お子さまが一人で読めるように促していきます。
親が忙しいときに、一人で本を開き勝手に読むようになれば理想的なゴールです。
お子さまが一人読みをするようになれば、文字が多めの本も借りてあげましょう。
うちの子は、かいけつゾロリのシリーズをよく読んでいました。たくさんあるので、予約するのもラクですよ。
NHK番組のテレビ絵本もおすすめ
タブレットやスマホでからの読み聞かせには反対ですが、NHK番組のテレビ絵本は別です。ちょっと手が離せないときに、録画した作品を見せちゃいましょう。



たまには手抜きしていいよ
お子さまに安心して見せられる本が選ばれているし、5分ほどで短いのもよい。
特におすすめできるのは落語家が朗読してくれる「えほん寄席」
声の表現が豊かで親も一緒に楽しめるし、お子さまは伝統話芸をたしなみ教養が広がります。
楽しい話を集めた、CD付きの本も出ていますね。DVD付きもありますよ。
読み聞かせで得られる驚きの効果
未就学のお子さまに頑張って読み聞かせを繰り返しても、国語のテストを受けるわけでもないので、すぐには効果を感じられません。
しかし、年数が経過すると効果を実感できるので、必ずやっておいて良かったと思える日やってきます。
私がそう感じた理由をいくつかあげますと、
親子で絵本の思い出ばなしをできるようになる
うちの子が高校生の時に、お友達と小さいころに読んだ絵本について話したそうです。「話に出てきた本は、だいたい知ってた」と得意げでした。
お子さまは、どの本を何冊読んだとか、細かいことは忘れてしまいますので、
さりげなく読み聞かせの苦労話をすれば、感謝されるとともに、親に愛されて続けていたと再認識し仲良くなれます。
絵本に出てきた印象深いセリフを交えた会話も楽しめる日が来るんです。
様々なジャンルの本を積極的に選ぶようになった
小学校高学年になると受験勉強が忙しくなり、ハリーポッターくらいしか読まなくなり残念。
しかし高校生になってからは、夏目漱石など硬めの小説や経済、西洋美術を理解するための宗教まで幅広く興味を持つようになりました。



日経新聞電子版もひとりで買ってるよ
理系の学部に所属していますが、理系っぽいと言われない大人になることが目標だそうです。
孫の教育にも影響する
高校生になると、自分の生い立ちを振り返るようになり、ここは良かった、あれはダメだった。と親子で子育てを振り返ることがあるんです。
子供をたたいたり、追い詰めたり、ダメだった部分も多く反省ばかりです。
しかし絵本の読み聞かせについては、プラスの記憶しかないようで自分もやりたいと言うようになってくれました。



将来こどもに本をいっぱい読んであげたいな……
親としては、子どもが将来の子育てに夢や希望を持っている状態を幸せに感じます。
まとめ
幼児期からの絵本の読み聞かせは、親子で楽しい時間を共有するだけでなく、お子さまの中学受験、その後の成長に多岐にわたる 恩恵を与えてくれます。
私は国語力を軽視で育てられたので、感情表現に乏しく育ち、苦労して生きてきました。
子どもの人生を豊かにするためには、幼児期からの国語教育が大事だと思わされたので、我が子には絵本を読んでたくさんの感情表現や知識を吸収してもらいたかったのです。
お子さまと密接に関われる時期は短いので、振り返って後悔がないように時間を作って頑張りましょう。
成人してからも、新しい知識を得るためには様々な本を読む必要があるので、幼少期からの読書習慣は、幸福度を追い求める力のもとになります。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。