【中学受験|算数】まる付けを手伝うべき理由と子供に任せる判断基準

中学受験の親

まる付けは子供にやらせるべきって聞くけど、任せるのは不安。
親が手伝ってもいいの?

親がまる付けをせずに、時間がかかっても子供にまる付けをさせ、自立させるほうが良いとの考えがあります。それでうまくできるご家庭は良いですが、残念ながら少数。

中学受験は入試まで2-3年しかないので、我が子がまる付けを満足にできるようになるまで見守る時間がありません。お子さまによる不正確なまる付けにストレスを抱え続けるなら、親が手伝ってしまいましょう。

本格的に大学受験の準備をする高校生になっても、お子さまがまる付けをできないのでは困りますが、中学に入学してお子さまが自分でまる付けができるように促せば大丈夫です。

親がまる付けを手伝い続けた場合、中学高校でどうなるのか心配…という不安も解消できますので、ぜひ最後まで読んでください。

この記事を書いた人

ヨシミ

地頭が悪かった子供に市販の国語ドリルを強制し、予習シリーズが自習できるようになった結果

6年の志望校特訓と直前講習のみで難関中学に合格し、塾なしで東京大学に現役合格。

親の考え方や習慣により、子供の地頭を大きく伸ばせると考えるので

多くの塾代をかけられなくても、お子さまに理想の教育を授けたい方を応援したい。

目次

中学受験の親のまる付けとは?できなかった問題を正確に抽出する重要任務

できた問題とできなかった問題を正確に分ける

算数の学習では、できなかった問題を繰り返して、できるようにすることが大切です。

できなかった問題を重点的に繰り返すためには、まる付けが終わった問題をできた問題できない問題に正確に分けておく必要があります。

初めからできた問題は、テストでもできるのでしばらく復習しなくてもいいのです。できなかった問題や間違えた問題のみを繰り返しましょう。それができるようになれば、テストの点数が上がり成績が伸びます。

ケアレスミスなど惜しい間違いでも、案外次回も同じミスを繰り返すので、できない問題として分類する。

お子さまがまる付けをした場合は、答えが本当に合っているのかをダブルチェックしてください。できない問題を正確に抽出するためには1問でも採点ミスを逃してはいけないからです。

できなかった問題のみを復習できるように印をつけておく

できなかった問題については、週のカリキュラム内で習得するまでやり直す必要があります。

できなかった問題は、解答の番号付近にフリクションペンで、都度×をつけ足していきます。問題により、間違える回数が違うので、多く×がついた問題は、特に苦手であると後にわかります。

後に苦手な問題が分かっていると、夏休みなどの長期休みにまとめて広範囲の復習をするのに役立ちます。復習のために、夏期講習で新しいテキストに手を出すよりも、負担が少なく効果的です。

間違えた問題を全てやり直す時間がない場合は、×が多くついている苦手な問題を優先的に復習します。

私は初めに、できなかった問題に印をつけておかなかったので、テキストの全ての問題を復習させることになり後悔しました。そうならないように気をつけてください。

日々のまる付けは雑用ではなく重要任務

高校受験や大学受験になると、子どもが仕分けの重要さを理解し、自主的に出来るようになりますが、中学受験は小学生です。

中学受験のこども

やり直すのめんどくさいから、自信ないけど〇にしちゃおう!

勉強をさっさと終わらせて遊びたいし、自分の答えに×や△などつけたくないし、わざとではなくても高確率で解答を見間違いをして不正解を正解にします。これでは、お宝であるできない問題を見逃してしまいます。

そこで、お子さまのまる付けに不安がある場合は、親がまる付けをして「できない」への仕分け漏れを防ぎましょう。日々のまる付けは、正確さや緊張を求められ時間もかかる重労働です。まる付けが終わるまでは、飲酒も控えます。

「お子さまが問題を解くことに多くの時間を使って少しでも多くの休息時間を得る」ために、面倒ですが親の時間を分け手伝ってあげましょう。

近くで問題を解いている様子を見守り、解答と見比べて問題を解いた過程もチェックできるといいです。そこから、その問題に対する理解度が分かるからです。

勉強するお子さまの見守りかた(見張りかた)
  • 隣に座ってずっとついている必要はありません
  • キッチンで家事をしながら、目が届く範囲のダイニングテーブルで学習をしてもらいます
  • 様子を見て、たまに励ましや注意の声掛けをします

中学受験のまる付けは子供にやらせるべきか?

正解はなく、お子さまを観察してご家庭で決めればいい

塾の先生や教育の専門家から「中学受験の子どもには、自分でまる付けをさせたほうがいい」「多少は成績が下がっても自分でやらせるようにしたほうがいい」と言われると、そうしなければダメなのかと迷ってしまいます。

我が家では親がまる付けをしていましたが、他の保護者からは褒められたことがなく、なんとなく馬鹿にされるので、恥ずかしく思いひっそりと実行していました。

まる付けを親がやるのか、お子さまがやるのかは、よその人の意見を参考にせず各家庭でお子さまを見て決めることだと思います。

自分でできる子にはやってもらえばいいし、任せると心配な場合は無理をせず親がやるほうがいいです。

親がまる付けをすると決めたら、迷わなくていい理由を3個ご案内します

理由
「多少成績が下がっても自分でまる付けできるまで」待ってられない
  • 毎月の組み分けテストは、クラス分けがかかっているし、カリキュラム習得のチェックのため、全力で取り組むので、まる付けの自立練習のために、成績を落としてる余分な時間がありません
  • 成績を落としてしまうと、まる付けを自分でできるようになったとしても元の成績に上がるのに苦労をします。上がれなくなる可能性だってあります。
理由
人目を気にしている場合ではない
  • 繰り返しの勉強が必要でまる付けをさせる時間がもったいない
    正確なまる付けができない
    答えを写すだけになってしまう
    など、まる付けを任せられない不安要素がある場合は親のまる付けが必要なお子さまなので、自信をもって手伝えばいいです。自分のお子さまだけを見るようにしましょう。
  • 算数が大得意なご家庭から、「うちはそんなに手伝ってないよ」と言われ悔しい思いをするかもしれません。
    それは性格の違いであり、能力差ではありませんので張り合っても無駄です。
    よけいな雑音は気にせずに我が道を進んでください。
理由
中学受験しない子を基準に考えてよい
  • 中学受験をするお子さまは、全国的にはわずかです。中学受験をしないお子さまと同じように、小学校の宿題のまる付けさえできていれば十分なのです。
  • 中学受験の勉強をするのは特別なことですので、そのまる付けをできないことの何が悪いのでしょうか?と開き直りましょう

中学に入学したら、親のまる付けを子供に移行する

中学受験でのまる付けを親がやると、高校生になっても親がやらなければいけなくなると心配をする方、安心してください。
お子様のまる付けは、中学2年の終わりまでに段階的にできるようにすればいいのです。

その理由と、移行の過程で起こるトラブルや対処方法を6ステップでご案内します。

STEP
一人でやってみたいお子さまと手を放したい親の希望が一致する

中学に入学をすると、学校から「子離れをしてください」と言われる

「うちは自主性を育てるために、もう手も口も出さない」と宣言する親が増える

親も開放的な気分になり手を放したくなる

などの理由から、いままでのサポートを離れて、まる付けや勉強を自分でやらせてみるのはいいことです。

しかし、いきなり親が手を離すと、それまで親に頼って成績を維持していたお子さまは、ひどいまる付けを始めて成績も急落します。

定期テストへの取り組み方や家庭学習については、任せながらもできているかをチェックするようにしましょう。

今までよりも距離を開けて、上空からの見守りにします。

STEP
成績が下がっても、高校受験がないため子供に危機感はない

中学受験で親に手伝ってもらい、合格できたお子さまは、入学後に親が手を離すと、あっという間に成績が落ちていきます。うちの子も当てはまり、日頃の勉強習慣ゼロで、ゲームやYouTubeが中心の生活となりました。

そんな場合は、中一の夏休みからが立て直しのファーストチャンスです。

中高一貫校の教科書に体系数学を使用する学校が多いですが、進度が速く中学一年の初めに方程式や不等式を習い、秋からは関数に進みます。

ここで取り戻さないとますます理解できなくなり、この先の授業料を回収できなくなってしまうからです。

しかし、ここで見守りを続けてしまう裕福なご家庭が意外と多いのです。すると、中学受験で大成功したお子さまでさえ、そのまま成績が上がらず、補習のために塾通いが必要になってきます。

STEP
英語と数学の家庭学習でまる付けの練習をする

全ての教科について面倒を見る必要はなく、英語と数学以外の教科については、学校でまじめに授業を受け定期テストができていれば気にすることはありません。

英語と数学は、中学と高校を通して成績を上げるのに時間のかかる教科なので、遅れないために家庭学習を必要とします。まる付けは、英語と数学の家庭学習で練習をしましょう。

特別な教材を用意する必要はないので、学校で使用してる教科書に沿ったものが負担なくおすすめです。

数学なら教科書ガイド、英語は学校で使用する文法書などで十分です。

文系の進路を希望するお子さまも、数学を不得意にしなければ国立大学を視野に入れることができるので家計のためにも数学は大事。

STEP
「正しいまる付けと、間違いなおし」セットができるように習慣づける

英単語のスペルなどは、細かく見ないと不正解を見逃すので、答え合わせのダブルチェックをし、まる付けミスを発見したら、ちがう色のペンで訂正をします。

お子さまは、嫌がりますが「正確にまる付けをする重要さ」を根気よく繰り返て伝えましょう。

我が家のように、それまで間違えた問題の解きなおしを自動でやらされていた子供は、解きなおしもやりません。×の問題も解きっぱなしです。

解きなおすときに成績が上がることを理解させ、習慣がつくまで促す必要があります。

STEP
中学3年生になるまでに、親のまる付けを卒業目標にする

中高一貫校では、中学3年から高校の学習範囲に入り、学習量と難易度が上がっていきます。中学3年以降は、自主的な学習習慣が身についていないと苦しくなるので、中学2年の終わりまでに親のまる付けなしでも安心できるようにしましょう。

STEP
まる付けを卒業しても、後方支援に回りサポートを続ける

高校生になると、お子さまも自分のペースで勉強をするようになり、親よりも学校の先生や友達の言うことを信じるようになります。寂しいですが、成長を喜びましょう。

進学校に通っていても、学校のカリキュラムに合わせていては志望校に合格できるペースに間に合わないことに、自分で調べて気づけるお子様は少数です。周りに合わせておけば大丈夫と安心していると、気づいたときにに時間が足りなくなります。

高校2年になれば、文系・理系の進路も別れ、志望校や受験科目が決まってくるので、各教科についてこの時期にはここまでやるという目標と理由を教えてあげましょう。子供は素人の意見を信じないので、伝える根気が必要です。

教育系のYouTubeチャンネルを見ると、レベル別の志望校に合格するためのペースやルートを教えてくれます。お子様に見せてる時間はないので、家事をしながらラジオ代わりにたくさん聞いて、お子さまを叱咤激励していきましょう。

親がペースメーカーになれると、優れている市販の参考書を選べるので、塾に通う必要がなくなり家計が助かります

親がサポートをしても、お子さまの自主性を妨げない 

中学受験の親

中学受験でまる付けを手伝い、中高でも勉強のサポートをして、それでいい大学に入っても
自主性に乏しく社会で活躍できない大人になりそう

お子さまの人格形成に悪影響がないのか?という点については最も気なるところだと思います。

世間でたまに言われるのが、勉強はできても〇〇ができないのではダメだ。

〇〇に当てはまるのは、コミュニケーション力・挨拶・恋愛・自主的な行動力など性格の弱点であることが多いです。

しかし、弱点は個性で性格なので、勉強をさせすぎたからとか、サポートをしすぎたからではないと思います。同じ弱点を持つ子なら、学歴が高いほうが就職で拾われやすいなど、救われる可能性が高くなります。

さらに〇〇が、家事・運動などの行動の場合は、受験が終わってから集中して取り組めばあっという間に追いつくことが可能です。

勉強と〇〇の関係
  • 勉強ができるのに〇〇ができない人がいるとして(昔からよく言われるやつ)
  • その人は、勉強ができなくても、結局〇〇はできない(個性なので)
  • 〇〇ができないなら、せめて勉強ができるほうが自尊心が上がる

うちの場合は、親がサポートをすることによって、子供の自主性や社会性を伸ばすことができました。自主性や社会性を伸ばすために必要な活動時間を作ってあげることができたからです。

中学受験のまる付けに便利な道具

中学受験のまる付けは、毎日の習慣なので、プロらしく道具を揃えたいですね。

便利な道具を2個紹介します。価格は低いので安心してください。

その1 PILOTのフリクションボールノック0.5 赤と青

親もまる付けをうっかり間違えるので、パイロット社のフリクションボールがおすすめです。

水性のボールペンですが、付属のラバーでこすると消すことができます。高熱になると書いた文字が消えてしまいますが、まる付けには問題ありません。

過去に解き終えた問題集をリセットして全てやり直したい場合も、前回つけた×印を消せます。

フリクションペンは種類が多くてどれがいいのか?と迷いますが、私のおすすめはフリクションボールノック(単色)の0.5mmです。
まる付けのみなら、0.7mmのほうが書きやすいのですが、細かい字を書くこともあるので、0.5mmのほうがいいのです。

0.38mmはインク量が少ないので、まる付けがかすれるし、ボディが細くていけません。

また、新製品で書き味が滑らかなシナジーノックについては、まる付けへの使用であまり違いを感じられませんし、本体も替え芯もわずかに高額。さらにボディが少し細いので、まる付けに買う必要はありません。

そのため、キングオブまる付けペンは、フリクションボールノック(単色)の0.5mmとなります。

まる付けの赤色のほかに、青色も用意すると色分けに便利です。

フリクション替え芯は買い間違いやすいので注意!
  • 1本に1色ずつ独立した単色用替え芯
  • 2~3色が1本になっている多色用替え芯

上記の2種類は、替え芯のサイズが異なり互換性がありません。WEB注文をするときは気をつけてください。

フリクションボールノックの0.5mmと0.7mmには本体と替え芯の互換性があることは、使用して確認しています。それぞれ、替え芯を入れ替えても使用できます。

その2 A4のレタートレー3枚

このサイトでは、1問につき1枚ずつに分けて問題を解く方法を推奨しています。その学習法を強力にサポートするのが、レタートレーです。

100円ショップの商品でも十分使いやすく、個人的にはSeria(セリア)の製品がジョインターがしっかりはまって使いやすいです。

レタートレーの使用方法については、別のページで詳しく紹介します。

まとめ

先生のまる付けは、チェックをつけて点数を書くだけですが、中学受験の親のまる付けはもっと多くの目的があります。

まる付けを通して、お子さまの性格を深く知ることができるし、信頼関係を強くすることもできます。

忙しい時間にまる付けをするのは大変ですが、このページで紹介する便利グッズを使って、楽しい時間を過ごしてください。

数年後に振り替えると、すてきな思い出になります。

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!
目次