中学受験を目指すご家庭にとって、幼少期からの学習は大きな力になります。
特に「くもん式」は、多くの保護者がその効果を実感している人気の学習法なので、「KUMONの教室」に憧れている方もいるでしょう。
しかし、教室のお月謝は1教科7000円以上もするので、驚愕しあきらめたくなりますよね。
そんなときに頼りになるのが、1冊あたり約750円で市販されている「くもんの幼児ドリル」です。
スモールステップなのでお子さまが自宅でも取り組めます。
上手に活用すれば教室に通わずとも圧倒的な学習時間と習慣を身につけ、教室に通うお子さまに勝つことができるのです。
実際に、地頭が良くなかったうちの子でも、「はじめてのおけいこ」を4歳からスタートし基礎学力を着けたおかげで、小1で受けたSAPIX入室テスト(組み分けテスト回)の偏差値は60以上ありました。
とはいえ、種類が豊富な「くもんドリル」は、どれを選べばよいか迷ってしまうもの。
また、「毎日どのくらいの量をやれば効果的なのか?」という不安もあるでしょう。
そこで本記事では、くもんドリルを自宅で無理なく続け、勉強が得意な状態で小学校に入学し、上位の成績で中学受験をスタートする方法を分かりやすく説明します。
くもんの幼児ドリルがおすすめな理由
くもん出版ドリルの他にも、学研やしちだ式などいろいろあるので、本屋さんの幼児ドリル売り場に行くと、わくわくしませんか?
お子さまに合うもの、親が好きなものを好みで選べばよいのですが、よく分からない方はスモールステップで種類の多いくもんドリルを選びましょう。
知的ではないお子さまのスタートにピッタリ
2歳くらいから文字を覚えてしまったり、数字が好きで自分の周りにある数字を使って勝手に計算をしたり、絶対音感があったりと、天才児か!と感心してしまうお子さまがいます。
うちの子も、そうであってほしいと年齢に合ったものを与えてみましたが、残念ながら興味を持たず4歳になっても文字や数字が読めない平凡な子どもでした。
しかしくもんドリルのおかげで、鉛筆を使う練習から始め、文字を書きながら覚え、追い抜けたのです。
お子さまがなかなか文字を覚えず焦っている方は安心してください。
足し算や引き算のやり方についても、スモールステップで例題が分かりやすいので、親があまり教えなくても子どもが自分で理解できる教材になっているのも嬉しいですね。
共働きで忙しいご家庭でも、見張りとまる付けができれば大丈夫です。
幼児期に十分な学習時間を持てるから
中学受験を目指す平凡なお子さまにとって、「先行逃げ切り」が最も効果的な戦略です。
というのも、地頭の良い子や学習教室に通える子に後から追いつくのは難しく、早く始めたほうが有利だからです。
4年生から中学受験の勉強を始めて、偏差値を40→50→60と学年と一緒に上げられれば理想的ですが、地頭がよく勉強の適正がないと難しい。
しかし、平凡なお子様でも早くから学習をスタートし、学力の貯金を作っておけば、抜かされてもまあまあな位置に留まれるのです。
歩みがのろい亀でも、1週間前にスタートすればウサギさんに勝てますね。

うちの子は、低学年時に受けた学習塾のテストで偏差値が60以上ありました。
塾に通っていなかったし、普段から勉強してなさそうに見せていたので、周りからは地頭の良い子だと思わたようですが、実は違います。
未就学時にペーパーのドリルだけで500時間以上、カード学習や読書などを合わせると1000時間以上の家庭学習を積み上げた結果の学力でした。
幼児期は周りの子が勉強をしない分、家庭学習をするだけで簡単に学力の差をつけられます。
小学校に入学したとき、半年分でも先取れていれば「自分は勉強が得意なんだ!」と勘違いできるので自信を持てる。
その勢いで先取りを続け、中学受験の学習も3年生から先取りをすれば、新4年生を高い偏差値からスタートできるのです。
時間をかけて勉強をしてもなかなか習得できず勉強に向かないお子さまと、遊んでいても高い点数が取れてしまうお子さまと、残りのお子さまがいます。
多くのお子さまが、この「残り」に該当し、親が積極的に勉強習慣をつけてあげると、時間に比例して成績が上がります。
※他のお子さまとの比較ではなく、同じお子さまが勉強をした場合としなかった場合の比較。
勉強の適性がどの程度なのかは、負荷をかけてやってみないと分かりません。
うちの子よりも成績が低いお子様の家庭で、私よりも学習のサポートに手間と時間をかけている人に出会ったことがないので、間違いないと思っています。

タブレットより紙での学習がおすすめだから
タブレット学習は、外出先でも勉強ができたり、学習の進捗管理をしやすいなど便利なので普及しています。
また、動画を見られるなど飽きずに学習を続けられる工夫もあるので、お子さまも楽しく学習ができるのでしょう。
しかし、親にとっては都合の良い電子学習でも、お子さまにとっては紙と比べて良いことがありません。
私は眼科医ではありませんが、お子さまの目や健康に悪そうなことは明らかです。
・視力低下につながる(斜視になる危険もある)
・動画などに集中してしまい紙の学習より疲れる
・紙のドリルや絵本をつまらないと感じてしまう
・文字を書く練習の機会が減る
小学校のテストや中学受験は、ペーパーテストで行います。
鉛筆を持って文字を書くほうが指先を使い、くもんドリルをすれば脳にもいい影響がありそうですよね。
昔ながらのご褒美シールを貼っていくのも楽しいです。
教科が豊富で、まんべんなく学力を伸ばせるから
国語・算数・英語の他にも、工作でハサミを使う練習をしたり、迷路で道順をたどる訓練をしたりもできます。
中学受験では問題を解くために図を書く、道順を推測する問題を解くなどの機会があるのでやっておくと無駄になりません。
くもんの教室に通うより費用を節約できるから
くもんの教室に憧れている方、2000円から3000円だと思いますよね。ところが、意外に高額で驚きです。
- 年少は1教科(こくご)
- 年中は2教科(こくご・さんすう)
- 年長は3教科(こくご・さんすう・えいご)
- 月の会費は、東京・神奈川価格とその他価格を平均して1教科につき約7500円
全ての教科をお教室に頼ってしまうと総額は54万円にもなります。
- 年少 9万円
- 年中 18万円
- 年長 27万円
- 3年間合計 54万円
くもんの幼児ドリルを購入してお家でやれば、1冊あたり約750円なので
こくご・さんすう・えいご・めいろ・こうさくの5教科 合計40冊をやっても3万円ほどです。約18倍の差!
教室に通っても、家で宿題をしなくてはいけません。学習系の習いごとは、家でも十分習得できるのでもったいないです。
水泳やピアノなど、教室に通わなければできない習い事にお金を使うほうがいいですよね。
まだまだ先なので想像したくないと思いますが、大学進学には中学受験&中高の学費以上のお金がかかるんです。
理系の私立大学を5校ほど一般受験した場合、受験料と抑え校への保険入学金に40万円。
4年間の学費は700万円ほど。さらに、修士まで進んだら(理系では多い)6年間の学費は1000万超えにもなります。
幼児期にお金をかけている場合ではありません。節約を心がけましょう。
「はじめてのおけいこ」からスタート
くもんドリルは種類が多いので、どれからやればいいのか悩んでしまいます。
年齢に関係なく、鉛筆を持つのが初めてのお子さまには「はじめてのおけいこ」がおすすめです。
カラフルなかわいい紙面で簡単な直線や曲線を書く練習からスタートするので、挫折の心配がない1冊。
この1冊を通じて、鉛筆に慣れ、紙と触れ合う楽しさを知り、短時間からでも座ってドリルをやる習慣がつくのです。
幼児に持ちやすい太った三角の鉛筆も出ているので、一緒に用意しましょう。
芯の柔らかさは6B・4B・2Bがあり、長さも異なります。4Bからのスタートがおすすめです。
レベル分けをして、グループをつくる
くもんドリルの裏表紙には、分野別におすすめの順番が掲載されているので、順番通りに進めればよいです。

同時並行していく場合は、対象年齢を参考にして5段階にレベル分けをして、レベルごとに攻略するのもおすすめ。
対象年齢を気にせず、5歳からはじめても大丈夫です。すぐに追いつけますので焦らないでください。
もじ・ことば | はじめてのひらがな1集 |
はじめてのひらがな2集 | |
かず・けいさん | はじめてのすうじ |
めいろ | はじめてのめいろ1集 |
はじめてのめいろ2集 | |
こうさく | はじめてのはさみ |
えいご | はじめてのアルファベット |
もじ・ことば | やさしいひらがな1集 |
やさしいひらがな2集 | |
はじめてのカタカナ | |
かず・けいさん | やさしいすうじ |
めいろ | やさしいめいろ1集 |
やさしいめいろ2集 | |
こうさく | はじめてのかみこうさく1集 |
はじめてのかみこうさく2集 |
小学校入学前までに始められない場合は、これをやらずに小学生用のくもんドリルに進んでください。
もじ・ことば | ぶんのおけいこ |
漢字おけいこ | |
かず・けいさん | たしざんおけいこ1集 |
とけいおけいこ |
くもんドリル 中学受験を意識した優先順位
すべての分野にバランスよく取り組めればよいのですが、未就学のうちに時間がとれない場合は、教科を絞りましょう。
その場合の優先順位と理由を説明します。
数字が大好き、算数が大好きというわけでもなく、特に好き嫌いがないお子さまの場合、国語と算数のどちらを優先するかで意見が分かれます。
中学受験では算数が得意だと有利なのですが、その後の人生を含めて長い目で見ると、国語を最優先して鍛えるのがおすすめです。
普通に生活していれば、国語力は勝手につくと思われるのですが、中学受験での高度な国語力を身に着けるのはなかなか大変で、
漢字をしっかり習得する、難しい言葉を覚えるなど、低学年時にやるべきことはたくさんあるのです。
高学年になると、どうしても算数に多くの時間を取られてしまうので、幼少期は国語学習に力を入れましょう。
自由に使える言葉が増えると、豊かな感情表現ができるようになり、
読書も得意になり、中学受験のテキストを読んで理解する力もつき、記述問題への対応も楽になります。
国語を得意にしておくと、中学に入学後、英語学習でも苦労が減るでしょう。
算数の才能があり、楽しく進めるお子さまは、優先して進めてください、中学受験でも得点源になります。
うちの子のように、算数の才能がないお子さまは、算数ができる子にしようと時間をかけて頑張っても得意なお子さまには勝てるようになりません。
中学受験の算数は、地頭がよく、才能があるお子さまにとっては楽しいらしく、基礎練習に時間をかけなくても応用問題を解いてしまいます。
そんな子に追いつけるのではないかと期待して、算数ばかりに時間をかけようとしても、普通の子は嫌がるだけです。
あきらめて、国語を優先して伸ばしましょう。
算数については、小学校入学前に足し算・引き算までは習得しておきたいので、2番目に優先してください。
英語よりはこちらを優先するほうがいいです。
ハサミの練習をして指先を使い脳を刺激したり、迷路に取り組むと思考力や視野が広がります。
英語関連は習い事の中でも大人気なので、つい国語より優先したくなってしまいます。
しかしみんなが憧れるネイティブの発音でペラペラになるには、帰国子女にするか、インターナショナルスクールに通うか、親が非常な努力をしなければ無理なのです。
中学受験の学習をしながら、無理のない範囲で英語を頑張っても、小学校で取得できるのは英検3級程度になるでしょう。
その程度では中学に入学後、国語が得意なお子さまにあっという間に抜かれてしまいます。
うちの子でも、中1のうちに準2級、中2で2級を取得できました。
受験勉強を頑張れば、大学生になる頃には英会話に困らない程度の英語力は身に付きます。
英語は世界中で使われますが、それぞれ訛りがあるものですから、堂々とジャパニーズイングリッシュを話しましょう。
佐藤ママさんも、中学受験に英語は不要とおっしゃっています。
幼児期に余裕がない場合は、くもんドリルの英語をカットしましょう。
くもんの幼児ドリル 毎日の学習量と目標設定
初めは、鉛筆を持って線を書く練習からなので、10分程度しか座っていられないでしょう。
毎日続けていれば、小学校入学前には60分くらいの学習をできるようになります。
一日の学習量と準備
気分が良い日はたくさんやるけど、やりたくない日はゼロという具合ではいけません。
毎日、一定量を必ず継続できるような枚数にしてください。
体調不良の日以外は、運動会の日でも、帰省先でもなるべく継続です。
親としては早く進みたくなり、多くの枚数・多くの時間をやらせたくなってしまいます。
しかし、お子さまの様子を見て適切な枚数を決めてください。
様子を見るというのは、観察して態度の変化に注意することです。
楽しくはなさそうでも、嫌がってはいない。やる気のある状態。
疲れてペースが落ちてきたり、文句を言いだす。最後の1枚かなという判断。
いらいらして、怒りっぽくなる。笑顔がへる。
など、お子さまの人格に影響が出始めたり、ストレスによりチックなどの異常行動が出てしまう場合は、やらせすぎです。
少しでも異常に気が付いたら、しばらく中断するとか、すぐに量を減らしましょう。
お子さまの様子を観察しながら、明るい性格と笑顔を守れる程度に、ギリギリの負荷をかけて学習量をコントロールすることは中学受験終了まで大事なマネジメント力になります。
くもんドリルは裏と表に問題があるので、問題数が多すぎると感じるときは、片面だけにすると良いでしょう。
もじとめいろなど、他の種類と組み合わせると、一日の中でバランスの良いカリキュラムを作れます。
ドリルの組み合わせ業を毎日やるのは大変なので、一週間分くらいのセットをポケットファイルに入れておくと、毎日取り出すだけになり便利です。
ドリルの他にも、絵本の読み聞かせやカード学習の時間も作ってほしいので、幼児期のドリル時間は60分以内にするとよいでしょう。
中学受験の学習では、間違えた問題をできるようになるまで反復しますが、くもんドリルは似た問題をたくさん練習できるので後日の反復は必要ありません。
親が答え合わせをして、間違えた問題はその日のうちにやり直してください。
まる付けとお直しまでが一日の学習です。
目標設定
小学校に入学するまでに、授業の半年分くらいを先取れるといいです。
小学校低学年になっても、くもんドリル・先取り学習は続けますので、今はこの程度でよいのです。
周りのお子さまより少し進んでいるだけでも、「自分は勉強が得意」と思い込み、もっと頑張ろうとしてくれます。
小学校に入学したら、サピックスブックスのドリルなど知能系をプラスすることで、外部生として組み分けテストを受けたときに上位になれるでしょう。
まとめ
夕ご飯の支度をしているときは、お子さまと遊んであげることができないので、テレビを見せたりして時間を過ごさせてしまいがちです。
代わりに、目の届く場所でくもんドリルをやってもらいましょう。お子さまも、お母さんのそばにいられるし、褒められると喜びます。
スモールステップで、ひとりでどんどん進められるので、手がかかりません。
中学受験は、成績が低い状態でスタートすると親子とも辛いですし、フォローするための塾などにお金もかかります。
時間がたっぷりある幼児期のうちから、安いくもんドリルに取り組み、成績を伸ばしてから中学受験に参加しましょう。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。