四谷大塚の予習シリーズは、5年生になると4教科ともテキストが厚くなり、文字が小さくなり、行間も詰まって、学習内容が倍増します。
4年生のときはどうにかついて行けたけど、もう無理…だれか助けて…
算数の難易度はさらに上がり、難関校を目指せるカリキュラムになっているため、進みも速すぎる。
そのため、算数が苦手なお子さまには、取捨選択を頑張っても1回分を1週間で進めるのは困難です。
算数は基礎から順番に積み上げる教科なので、取り組む例題を削って予定表のペースについて行こうとすれば、穴が開いてしまい、後戻りをするのも困難になります。
しかし、塾の宿題に出てるし…どの問題を省けばいいのか選べないし…演習問題集もやりたいし…遅れたくないし…などの理由から予定を組み替えるのが簡単ではありません。
そこで、この記事を読めば、予習シリーズのテキスト内に優先度があることを理解し、安心して取捨選択ができるようになります。
うちの子は算数が苦手でしたが、例題を重点的に基礎固めをした結果、他の教科の助けも借りて難関中学に合格することができました。
予習シリーズの問題数と、組み分けテストの傾向と対策についてもご案内します。
【予習シリーズ算数】5年の問題数と取捨選択
予習シリーズの算数は、お子さまの健康と人格を犠牲にしてまで、全てをやる必要はありません。
優先度の高い問題から、繰り返せる範囲をやりましょう。
受験までの日数は限られるので、お子さまの負担を減らして成績を上げるために大事なことがあります。
できるまで繰り返せない問題は、初めからやらないでください
【予習シリーズ算数5年】取捨選択の基準と6STEP
たまに出現する応用例題は、スキップしてもいいです。その他は、できるまで何度も繰り返しましょう。
スキップした応用例題は、余裕があれば休みやカリキュラム習得後にやります。
例題の数は4年生の倍になりますが、焦らずに例題を最優先で固めてください。
例題を理解した後は、類題もやりたくなるのでやってしまいますが、振り返って復習をしたり、徹底的に反復をするのは例題なので類題は優先度が下がります。
算数がとても苦手で、時間が足りない場合は、例題を優先して類題を省きましょう。例題のほうが解説が分かりやすいからです。
算数が苦手なお子さまは、計算問題集についても直しを含めて30分くらいかかるので、類題を省いて負担を減らします。
5年生は例題だけでも239問もあるんです。できるようになるまで繰り返すので、累計で解く問題数は年間で1000問を超えます。
- 4年上74 4年下68 4年夏期講習必修編31
- 5年上100 5年下100 5年夏期講習必修編39
- 4年例題合計173 5年例題合計239 4年と5年の例題総合計412問
ここまでの範囲を反復して、スラスラとできるようにします。解法を暗記して道具として使えるようにするイメージです。答えの暗記にならないように注意をしてください。
初めから簡単にできた場合は、練習問題に進みますが、苦労しているなら例題も難しかったはずです。
まずは例題と基本問題を頑張りましょう。
基本問題が完全に理解できてからやります。
初めは解けなくても、解説を理解できて、なん度も繰り返しているうちにできるようになるならレベルが合っています。うちの子も、そのタイプでした。
難関校対策の問題は厳しければスキップし、長期休みに取り組みます。
組み分けテストの前の週は総合回になります。5年生は基本問題の数が激増します。
出題の範囲が融合されているので、テスト対策にピッタリではありますが、前の回までにやり残している問題がある場合は、前の回までの復習が優先なので、総合回はスキップ。
新しい問題をやるよりも、手を広げずに同じ問題をやりなすほうが負担が少ないからです。同じ問題をやり直しても、お子さまはきっと間違えます。
算数が苦手なお子さまは、やらないほうがいいです。
少しでも多くの問題に触れたほうがいいと思ってしまいますが、そうではありません。なんとなくやったことがある問題ではなく、自信をもって解ける問題を増やすことが大事。
予習シリーズだけでも970問※あり、できない問題の反復を含めると年間で累計3000問以上を解くことになります。
※5年生の合計問題数 予シリ5年上418 予シリ5年下407 夏期講習必修編145
問題数を数えてみると、演習問題集は安心しておさらばできますね。
うちの子はというと、Sコースの成績をキープしたかったので、無理して演習問題集の実戦演習レベルまでやらせていました。どうにか、できた理由は3つあると思います。
- 半年くらい先取り学習をしていたので、スケジュールに追われなかった
- 塾に通っていなかったので、問題を解ける時間が多かった
- 今よりスローペースなカリキュラムだった
【予習シリーズ算数5年上】の問題数
- ◎○△×は、優先度です
- 分数は、難関校対策を除いた問題数です
例題 | 類題 | 基本問題 | 練習問題 | 回合計 | |
---|---|---|---|---|---|
1回 | 6/ 7 | 6/7 | 4 | /6 5 | 21/24 |
2回 | 6 | 6 | 4 | 6 | 22 |
3回 | /7 6 | 7 6/ | 4 | 5/ 6 | 21/24 |
4回 | /7 6 | /7 6 | 4 | /6 5 | 21/24 |
5回 | 12 | 6 | 18 | ||
6回 | 7 | 7 | 5 | 6 | 25 |
7回 | 7 | 7 | 4 | 6 | 24 |
8回 | 5 | 5 | 4 | 4 | 18 |
9回 | 5 | 5 | 4 | 6 | 20 |
10回 | 11 | 6 | 17 | ||
11回 | 6 | 6 | 4 | 6 | 22 |
12回 | 7 | 7 | 4 | 6 | 24 |
13回 | 6 | 6 | 4 | 5 | 21 |
14回 | 5 | 5 | 4 | 4 | 18 |
15回 | 9 | 5 | 14 | ||
16回 | 7 | 7 | 4 | 5 | 23 |
17回 | 7 | 7 | 4 | 5 | 23 |
18回 | 6 | 6 | 4 | 5 | 21 |
19回 | 5 | 5 | 4 | 5 | 19 |
20回 | 12 | 5 | 17 | ||
総合計 | 100 | 100 | 109 | 109 | 409/418 |
【予習シリーズ算数5年下】の問題数
- ◎○△×は、優先度です
- 分数は、難関校対策を除いた問題数です
例題 | 類題 | 基本問題 | 練習問題 | 回合計 | |
---|---|---|---|---|---|
1回 | 6/7 | 6/7 | 4 | 5/7 | 21/24 |
2回 | 7 | 7 | 4 | 6 | 24 |
3回 | 5 | 5 | 4 | 6/7 | 19/20 |
4回 | 7/8 | /8 7 | 4 | 5/6 | 23/26 |
5回 | 11 | 5/7 | 16/18 | ||
6回 | 8 | 8 | 4 | 6 | 26 |
7回 | 6 | 6 | 4 | 5 | 21 |
8回 | 5/6 | 5/6 | 4 | 5/6 | 19/22 |
9回 | 6 | 6 | 4 | 5 | 21 |
10回 | 11 | /5 4 | 15/ 16 | ||
11回 | /8 7 | 7/8 | 4 | 5/6 | 23/26 |
12回 | 6 | 6 | 3 | 4 | 19 |
13回 | 7 | 7 | 4 | 5 | 23 |
14回 | /5 4 | /5 4 | 4 | 3/4 | 15/18 |
15回 | 12 | 6 | 18 | ||
16回 | /7 6 | /7 6 | 4 | 5/6 | 21/24 |
17回 | /6 5 | /6 5 | 4 | 4/5 | 18/21 |
18回 | 8 | 8 | 4 | 6 | 26 |
回 | 199 | 5 | 14 | ||
総合計 | 100 | 100 | 102 | 105 | 382/407 |
夏期講習の必修編について
5年上と5年下の間に、夏期講習必修編をやる必要があります。問題数が気になる方は、見てください。
塾の夏期講習に参加するか、家で学習をするか迷っている方に、適性をチェックできるページを作りました。
算数が苦手なお子さまが、5年の予習シリーズを無理なく習得するには
難関校を目指すお子さまに合わせて、5年下までに全範囲のカリキュラムを終了してしまうので、算数が苦手なお子様はハイスピードに追い付けません。
心配になるかもしれませんが、志望校の過去問は6年生の秋からやれば間にあうので、算数の5年下は6年生の夏休みまでかけても大丈夫です。
うちの子は大学受験で数学の標準問題集を終わらせたのが夏休み中。物理と化学は秋までかかりました。そのため、過去問演習は冬になりましたが、どうにか2月の受験までに間に合いました。なので、心配しないでください。
予定表のペースに合わせるために、例題や基本問題の範囲を減らしまうと穴だらけになり、6年生になってから苦労するでしょう。
組み分けテストは得点できなくなってしまいますが、仕方ありません。塾のテストの出来栄えより、6年生の冬に志望校の過去問が解けるようになればいいのです。
着実に基礎固めをすることが大事です。
新5年生の2月から6年生の8月までに、5年上・夏期講習の必修編・5年下をやるので、遅くても以下のペースに遅れないように頑張ってください。
【予習シリーズ算数5年】基本問題までの学習で組み分けテストを受けると
このページでは、算数が苦手なお子さまに例題と基本問題を優先するように勧めています。
その場合に気になるのは、組み分けテストでどのくらいの得点ができるかですが、110点を超えるくらいを取れると考えています。
5年生の組み分けテストについて。満点は200点で、配点は1問あたり8点。分野別に3部構成です。
週報が手元にないため、間違っている部分があれば、修正して解読をお願します。
- ①計算問題 8点
- ②一行問題 8点
- ③文章題 (小問8点が2-3問ずつ)
5年生の配点は、①と②のみで、約90点あります。①と②が簡単そうですが、2問か3問は難問です。
きれいに難易度の順番に並んでいるわけではないので、単純ではありませんが、正答率一覧表のグラフの大体のシルエット
①は点数を取りやすいので優先的に取り組む。
②については、できる問題を解く。途中に難問もあるので注意。
③については基本問題レベルなので解く。
④~⑥は、頑張って取り組んでみる
⑦は(1)だけでもできると嬉しい
⑧⑨は難問の確立が高いので、やらない
ケアレスミスも発生しますが、正答率50%以上の問題に挑戦し、正解をかき集めて110点を超えるくらいを目標にできるといいです。
まとめ
類題よりも、例題を優先して反復します。応用問題は無理にやりません。
例題と基本問題のみにしても、予定表のペースがつらいお子さまは、勇気を出して独自のペースにします。お子さまが不安にならないよう、親が自信をもって励ましてください。
さらに、答え合わせを親がやれば、お子さまが問題を解くことに集中し、負担は減るのに成績アップにつながります。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。